ハンドメイドで特にアクセサリーを取り扱っている作家のあなた、在庫管理はしていますか?
受注生産だから製品の在庫を持っていないという方もいるかもしれません。
では、材料の在庫はどうしていますか?
材料の在庫がなければいざ注文が入ったときにすぐに作ることはできません。
最低限の在庫はつねに保管されていますよね。
とはいえ、材料の管理なんて複雑でわかりづらいので困ってしまいます。
この記事を読めば、ハンドメイドアクセサリーの在庫管理で、「何からやって」「どうすればいい」かがわかります。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハンドメイド作家に在庫管理は必要なのか?
在庫管理は製品だけではありません。
仕入れただけの材料も、つくり途中のものもすべて在庫として計上します。
急に売れ出したら?取扱う商品が増えてきたら?
急に確定申告しないといけなくなったら?
何とかしないといけないけど何からやればいいのかわからない。
面倒なことはできるだけしたくないし、作るのが忙しいし。
「箱とか入れてきれいにしまっているから大丈夫。」
「仕入れ値も把握してるしちゃんと整理整頓しているよ。」
という方へ質問です。
「それ、”今現在”何個ありますか?」
「仕入れ値と仕入れ先は?」
すぐ答えられる方はこの先の記事は必要ありません。
分からない、答えれない、またはとても時間がかかる場合はぜひこの後もお読みいただければと思います。
この在庫管理の仕組みを使うと、
- 最新の数量がすぐ分かる
- 仕入れ値仕入れ先が一発でわかる
- 作品完成後もそのままレシピとコストが記録できる
確定申告や棚卸が必要な方には大きなメリットです。
最新の現在個数をチェックすれば棚卸がラクに終わるのです。
- 欲しいパーツを探すのに時間がかかる。
- 使ったパーツの仕入れ値が分からない。
- どこで買ったのかわからない。
- 値段も仕入れ先も調べるのに時間がかかる。
- 本当はいくら利益になっているのかわからない。
仕組みはいたって簡単。
じつは日々の業務の中で「棚卸」をやってしまうのです。
そのためには在庫管理用の伝票が必要になりますが、仕組みを知れば市販の納品伝票などでも試せます。
以下、動画の紹介と、画像と一緒に文字でも解説をしましたのでご活用ください。
棚卸しと在庫管理
毎年、棚卸に泣いている方は一つ目の動画からご覧ください。
もし、使えそうだな、と思っていただけたら、二つ目の動画にお進みください。
パーツの棚や引き出しの中がぐっちゃぐちゃで、いつも探し物に時間がかかっている方は、スクロールして二つ目の動画からご覧ください。
下記URLの有料noteにてファイルDLできますが、
https://note.com/m_lob/n/n3f0fa947ffe8
まずはどのような仕組みなのかご紹介します。
仕組みを知れば市販の納品伝票でも代用が可能です。
入出金票5冊600円程度(Amazon)で、同じような状態が作れます。
材料の在庫だけ管理してみたい方はまずはリンク先からか、100均などで入出金票を買いましょう。
専用の在庫票はこちらから(stores)
※「数え方」に四苦八苦している方はこちら↓↓↓↓
動画の内容を文字と画像で解説
動画と合わせてこちらの文字と画像の解説を参考にしてください。
上のYouTube動画、下の解説をみて、やってみようかな?と思ったらぜひトライしてみてください。
PDFファイル代、印刷代、印刷、カットする時間がかかりますので本当に必要な方のみご利用くださいね。
一気にやろうとせず、よく作る製品の材料からでもいいので、少しづつ準備していくと負担が少ないです。
動画を観ながらこちらの解説を追っていくのもおすすめです。
材料伝票(原材料・部品)
①日付=品物が動いた日。仕入れや加工に出した日。
②出庫・入庫=該当の欄にその数を記入。
③材料名・種類=わかりやすい名前。
単価=1つ、1セット、1本、1g、10gなど。1単位ごとの仕入れ値。
仕入れ先、型番=リピートする場合は、記入しておくと便利。
記入事項は必要だと思うものだけ書けばよいと思います。
いるかいらないか判断がつかない場合は、全部書いてみて、使っていくうち決まってきます。
加工伝票(半製品・仕掛)
これは必要ない方も多いかもしれません。
数日に分けて作る、ある程度まとめて作る、考え中、など、加工途中で保留されることがある場合に、書いておくと便利です。
その他、材料をまとめて外注に出している方は、記入したものをコピーして渡せばそのまま加工指示書と材料の納品伝票に使えます。
仕入れ先や単価など、オープンにしたくない項目は、文字を消してからお渡ししてください。
問い合わせや支持の確認も、同じ伝票を見ながらコミュニケーションをとれるので、すれ違いが起きにくいと思います。
①、②、③は材料伝票と同じものをそのままスライドして書きます。
④=この材料全部でいくつの製品が出来るかを書いています。
⑤=加工が終わったら、日付と状態を書いておく。
これらをふまえて次に移ります。
製品伝票(完成品)
完成品の伝票です。
記入項目は③から。
レシピのようなものですね。仕入れ単価は在庫の計算の時にいるので、ここでも書いています。
原価計算して売値を決めるためではありません。
値付けに関しては、信頼できる物販のプロに聞くか、有料のコンサルテーション、関連の本や動画を探すなど、ご自分の納得できる方法をとってください。
話を戻します。
④=加工伝票の備考欄に記入した製品の数。
⑤=上記と同じ欄に入れた日付。出来上がりの日。製品になった日。
⑥=売れたら出庫欄に数量を入れ、在庫数を更新。在庫が追加されたら入庫欄に数量を入れ、在庫数を更新。
以上が記入の流れです。
これは日々のお仕事です。
棚や引き出しがあふれている、買ったパーツがダブる、あると思っていたパーツが見つからないなど、ついわちゃわちゃしがちな方はこれだけで管理ができるようになります。
ですが、この伝票がいちばん威力を発揮するのは、年末。
必要なものは数と金額
大事なのは、各伝票の「在庫数」と「仕入れ値」の数字のみ。
最終記入日の、現在個数。これを見るだけで、いちいち計ったり数えたりしなくても、今何個あるか、材料はどれくらいか、製品はどれくらいかが一発でわかるのです。
「棚卸が大変だ!」といろいろな記事で拝見しました。
そんなに大変なら、システム化しちゃえばラクチンなのでは?と思ったのです。
はじめはすっごく面倒です。
何より、材料を洗いだすのが大変だと思います。
もし、「こんなに出来ない・・・」とか、「やりたくない」という方はやらなくて良いと思います。
だって、これは自分のためだけのものなので。
自分がいらなければぶっちゃけいらないですもん。
私が「使った方がいいんじゃないかな。」と思うのは、
- 作るときいつも在庫パーツを探している。
- 「無い」と思って買い足したら、いっぱいパーツが余ってた。
- 毎年の棚卸で全部計っていて何日もかかる。
- 確定申告で経費計上している、もしくはする予定。
このような方はかなりの時間短縮になるはずです。
全く管理していなかった方は10分の一、棚卸だけ困っている方は半分。
それくらいの無駄時間短縮になります。
初心者だった自分が欲しかったもの
かつて自分がジュエリー問屋街のちいさな加工屋で、受付と取次と職人の3人分の仕事をしていた時、独自に取次伝票を作っていました。
いつみても現状を確認出来て、私以外の人間が途中から見ても理解できるものが必要でした。
いつだれが見てもすぐに現状を把握できないと、説明に時間を取られて仕事が滞るためです。
大きな加工会社では、集計表を作ったこともありました。仕事量を把握したり稼働率を出して会議の資料や報告に使っていました。
個人で活動するようになり、仕入れパーツの管理が必要になったことで気が付いた「在庫管理」。
これを含めた仕組みが必要なのではないかと数か月費やし完成させたのが、今回ご紹介した伝票です。
仕組みはいたってシンプルです。
仕入れ先、単価、日付を書き、最新の在庫数を使った時点で使った分だけ記入、仕入れた時仕入れた分追加するだけ。
いつも最新の数字が記録されている。
だから確定申告の時に使う棚卸表を作るのに便利なのです。
この仕組みは市販の納品伝票やエクセルテンプレートでも代用できます。
お手持ちの伝票やテンプレートを使ってぜひ試してみてください。
きっとあなたの大切な時間を取り戻すことが出来ることでしょう。
コメント